リレーコラム/その3「デザインとインタープリテーション」

杉田亜紀 日本インタープリテーション協会運営委員

リレーコラムのバトンは、なんと林さんをぴょ~んっと飛び越えて、今度は私、杉田亜紀が受け取りました!

みなさま、初めまして、杉田亜紀(キャンプネーム:むぅ)といいます。

昨年まで山梨や東京でインタープリターとして、公園イベントの計画・実施をしていました。今は現場を離れ、専業主婦をしています。そして時に、日本インタープリテーション協会の活動を手伝ったり、我が故郷・滋賀のアンテナショップ(https://cocoshiga.jp/)で、地酒を出しながら、ふるさとの魅力を伝えたりしております。

前回コラムの由香子さん同様、私も今年の日米インタープリテーション研修に参加し、グランドキャニオン国立公園に行ってきました。人生初の訪問に、雄大な景色はもちろん、あちこちに公園メッセージがある様子に「わぁ~!」と夢中で写真撮影!すっかり魅了されました。

私が特に素敵だと感じたものは、ブックストア(いわゆる、お土産屋さん)です。買い占めたくなる勢いでグッズのデザインが素敵!ステッカーもワッペンもカッコよくて、すぐに身につけたり飾りたくなります。しかも、ちゃんとメッセージがあるのです!見た目で選んでもちゃんと伝わる。ノンパーソナル・インタープリテーション(人を介さないメッセージの伝え方)において、デザインはやっぱり大事だなぁと強く再確認しました。詳しくはフォーラム当日の由香子さんの報告をお楽しみに♪

 

さて、私が今、アルバイトをしているアンテナショップ「ここ滋賀」も、とってもオシャレな場所です。滋賀県を知らない人がふらっと入ってきて「滋賀県って、こんなにオシャレなんですねー!」と思わず声をかけてきてくださるほど。(出身者としては東京のほうがよっぽどオシャレですよ…と思いますが。笑)

*写真はHPより拝借

しかし、スタイリッシュすぎて情報不足なのか?時には基本情報ですら伝わっていないことも…。私は1階のバーにいるのですが、一目見てわかる大きなメニュー表がないため、「飲みものは何があるの?」と聞かれることがしばしば。まぁ、それがきっかけでお客さんと会話ができるというメリットもありますが、お客さんによっては、自分から問わなきゃ情報を得られないという状況に、ハードルを感じる人もいますよね。それに、特に目的なく来て、さーっと見るだけの人には、何も伝わっていないかもしれません(オシャレさは伝わっているかもしれませんが…)。ちなみに、グランドキャニオンのブックストアは、さっと見て歩いても、英語が分からなくても、公園メッセージがわかるようになっていました!すごい!

ただ、あれこれ情報を載せすぎて店の雰囲気と合わなくなると、統一感がなくなり、何も印象に残らない恐れも…。世の中には「デザインの敗北」なんて言葉もあるみたいですが、「デザインと情報伝達」というのは難しくておもしろいなぁと常々思います。

私は農学部出身でデザインについては無知なため、今は本を読んだり、ネットで調べたりして勉強中です。そのせいか最近はネット広告にやたらとデザイン専門学校のCMが現れるようになりました(あのシステム、すごいですよねぇ)。でも、「そうか、学校行っていた人に聞いてみたらいいのか」とヒントをいただけたので、芸大出身の子に学校で学んだことを尋ねてみました。3人に聞いたのですが、みな揃いにそろって、「学校では特に何も教わってない」だそう。(笑)

むしろ、社会に出て仕事としてからのほうが学んでいるそうです。街のあちこちにあるチラシにポスター、展示などなど、「自分がいいなと思ったもの」の「何がよかった」「なぜ惹かれた」のかを分析しているそうです。この方法はよく聞きますが、プロのデザイナーも素人も関係なく、そうして日々センスを磨くしかないんですね。
アンテナショップには、外国人のお客様もよく来られます。そのため、よりデザインが大事になってくるだろうと考えています。どんな人が見ても伝わる、いわゆるユニバーサルデザインもひとつですね。今回のインタープリターズ・フォーラムでは「訪日外国人に日本の伝統的な活動を伝えるインタープリテーション」や「ノンパーソナル・インタープリテーション」といったテーマの分科会が2日目に行われます。各内容が「デザイン」にドンピシャに当てはまっているわけではないのですが、「ビジターにどう伝えるか」について、様々なインタープリターのみなさんと考えられることをとても楽しみにしています。

また、インタープリテーションの現場では少人数で活動されているところが多く、チラシ、など自作されている方がたくさんいると思います。そんなみなさんのデザイン・ポイント(意識していることなど)も、ぜひフォーラムでお話できたら嬉しいです!

あ、そして、私のデザインスキルアップのために、チラシ作成等依頼してくださるという宇宙のように心広い方もお待ちしております(笑)

さあ、次のリレーコラムは、公益財団法人キープ協会&日本インタープリテーション協会理事である、ますやんこと増田直広さんにバトンパスです!お楽しみに♪